
佐渡島では食べ物も昔ながらの方法で手作りされていることが多く、自家製の味噌を作っている家庭も多いと思います。
我が家もそのうちの1軒で幼いころから味噌作りを見てきた私にとっては味噌作りの風景は冬の風物詩でもあります。
2020年1月14日(火)も1年で1度の味噌作りの日。
朝早くから親戚が集まり、薪を炊いたり、大豆を煮たり、麹を用意したり。

小雨の降る中、1年頂く味噌作りに備えてみんなが協力して動く姿を見ていて清々しかったですし、なんだか(生活や営みってこういうことなんだな)と感じました。

味噌作りをリードするのは宿を営む叔父。
そんな叔父に色々聞きながら味噌作りを見たので、今日は味噌の作り方や我が家の味噌作りの様子をお伝えしたいと思います。
味噌の作り方!シンプルだけど丁寧に

味噌の作り方はいたってシンプルですが、手間をかけて丁寧に扱うのがポイントのよう。
材料は、
・大豆
・麹
・塩
※それぞれ1:1:1の割合
以上。
とっても少ないですよね?
でも、次の通りこの3つを調理したり、かけあわせたりする作業に手間と時間がかかります。
1.大豆を茹でる(大豆の旨味が染み出たゆで汁は取っておく)


この煮汁がポイント!後で使います。

2.茹でて柔らかくなった大豆を潰して冷ます(発酵の菌は熱で死んでしまうため、発酵の菌が効率よく動けるようにするため)



3.塩と麹を混ぜる



4.冷ました大豆に塩麹を入れ、大豆のゆで汁を足しながらよく混ぜる




ここまで混ぜたらOK!

5.10ヵ月以上寝かせて発酵させてできあがり

ちなみに、1年以上寝かせたものを食べることが多く、前年やその前に作った古い味噌と新しくでき上った味噌を混ぜて置いておくと美味しさが増すそう。
何年も置いて赤や赤黒く発酵させたものを好む方もいるようです。

また、昔の人は年数の経った味噌を味噌汁ではなく漬物(味噌漬け)に使ったりしたといいます。
近年はプラスチック製の樽で味噌作りを行いますが、昔は木の樽で味噌を保存していたそう。
木の樽の方が通気性がよく、味噌の味も美味しかったのですが最近は木の樽も見なくなりましたよね。
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我が家は上記の材料はすべて佐渡産のものを使用し、特に麹に関しては高千という場所で個人で麹を作っている方から毎年買っていると言っていました。
それぞれの材料にもこだわっているようです。
なぜ味噌を冬に作るの?
冬の寒い時期に味噌を作るのにも理由がありました。
味噌は発酵させて味噌作りに必要な菌を増やして作りますが、寒いと不要な雑菌が繁殖しないので最適なのだそう。
余計なカビ菌が入り込まず、米麹の必要な菌だけ働くというのです。
また春夏秋などほかの季節に飛び交う虫も入らないのでこの点でもいいですよね。
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美味しいお味噌を食べたい方は!
我が家で作ったお味噌は自宅で食べることはもちろん叔父の営むお宿でもお味噌汁として使っています。
宿に泊まったお客様がよくお味噌汁を褒めて下さるのですが、このお味噌がとても美味しいお陰だと思っています。
また数か月前には別のお宿を営む女将さんにこのお味噌をおすそ分けしたところ美味しいと喜び、「もう少し頂けたら嬉しい」というのでお渡ししたのですが「このお味噌使うと本当にお味噌汁が何倍も美味しくなるの。これ持って帰って早くお味噌汁作りたい!!嬉しい♪嬉しい♪」といって味噌の容器を抱きかかえて帰っていきました(笑)
手作りの田舎味噌がたくさんの人を幸せにしている様で嬉しい限りです(^^)