あれは私が5歳くらいの頃だろうか。
祖父に連れられて、私たち一家は佐渡の秘境とも呼べる様な場所にお参りに行った。
その帰り道になんと、神社の御神体である白蛇が階段の脇からニョロリと出てきたのだ。
そしてその年、祖父が経営していた宿が大繁盛!
今日はそんなエピソードのある佐渡の「宇賀神社」についてご紹介します。
宇賀神社とは?

宇賀神社は島の右側のくぼみ少し下にある、両津地区の両尾にある海岸線の高台にそびえ立つ神社。
円錐型の小山の上に鎮座していて、昔は「宇賀塚」と呼ばれていたそうで、現在は地元の人に「うかじんさん」と呼ばれ親しまれています。
頂上に行くには500段以上もの階段を登っていきます。
祭神は食物の神である倉稲魂命(うかのみたま)で稲荷大名神のこと。
祭神の化身が弁財天の宝冠中にある「白蛇」であることから、商売繁盛や金運のご利益があるといわれています。
3月25日の例祭や、年末年始の二年参り、月次祭(つきなみさい)には多くの参拝者でにぎわいます。
宇賀神社に再び
白蛇に出くわした時から30数年ぶりに宇賀神社に行ってみました。
赤い鳥居ではなく白い鳥居が目印なのですが、これを見た時に何とも言えない懐かし気もちに(◍´ಲ`◍)
鳥居をくぐると右側に白蛇の神様を祭った小さな銅像があったので、こちらにお参りしさらに進みます。
ちなみに、鳥居付近には階段を登る際のサポートとして使える木の棒(杖)が用意されているので、体力に自信のない方は借りるのもいいかもしれません。
階段は1つ1つ手で積んで作られたものなのか、大きさや積み方がまちまちですが、枯葉もなくキレイに整備されていたのでとても上りやすかったです。
階段の両脇には竹林が広がり、物語の中に入り込んだような気分に。
竹の間から吹く、新鮮でサラリとした涼しい風と竹林に響く鳥の声がなんとも美しい(*´∀`*)
ほぼ休憩することもなく、階段を登るのに集中して登りましたが、頂上に到着するまでに10分かかりました。
高さが増す毎に見えてくる周りの山々を見ながらくると、10分はあっという間。
階段を登り切った所の右側には手水舎があり、手と口をキレイにして頂上に向かいます。
ここから見える眺めがすでに素晴らしい!!
最後の階段を登ると一気に視界が開け、両津湾が目の前に現れます。
この日は稲刈りをしていた方が多く、稲の黄金の穂が見えたり、遠くの棚田までがハッキリと見えました。
頂上からの眺めは素晴らしく、佐渡の海と山の美しさを一気に堪能できる秘密の場所かもしれません。
神社の扉が閉まっていたので開けてお参りをしました。
神社の中には白蛇様のご利益を得ることができそうなお守りも沢山。
頂上も神社の中もとてもキレイに保たれていて、でも誰もおらず。。
なんだか目には見えないけれどしっかり守られている感がして嬉しかったです。
帰りは神社の右側の裏を通って帰ることもできるのですが、ここを通る時にも「金毘羅」と書かれたお参り場所が。
お参りしている最中にカーッと日が照り、肩を照らしたのがとても神々しく美しかったです。
宇賀神社は年末年始には参拝客が訪れますが、それ以外はほとんど人が訪れないようです。
佐渡島民に宇賀神社の事を話しても「へぇ~、それどこにあるの?」と聞かれることも。
そういった意味ではまだまだ秘境の地で、まだ多くの方には知られていない場所なのかもしれません。
金運アップや商売繁盛を願っている方はもちろん、佐渡の絶景をゆっくり静かに楽しみたい人にもおすすめですよ。
住所:新潟県佐渡市両尾114
アクセス:
– 両津港より車で20分
– 小木港より車で80分
– 赤泊港より車で80分
時間:終日開放
駐車場:神社入口の左側に10台ほど車を停めるスペースあり
料金:参拝無料。お賽銭をお気持ち入れて頂けると神社の維持に貢献できるかも。